JR西日本のグループ会社である「株式会社JR西日本イノベーションズ」は、小型人工衛星打上げに特化した宇宙輸送サービスの実現に取り組む「スペースワン株式会社」に出資し、資本業務提携を行ったことを発表しました。
スペースワン株式会社との資本業務提携について 宇宙輸送サービスを通じた、JR西日本グループとの新たな価値創造を目指します :JR西日本
概要は以下のとおりです。
詳細は、上記発表資料をご覧ください。
和歌山県串本町では、「スペースワン」社がロケット発射場を建設し、小型ロケットの打ち上げに取り組んでいます。
これまで二機のロケットを発射しましたが、一機目は打ち上げ直後に自立破壊による爆発で失敗、二度目は最初の打ち上げは順調に進んだものの、その後のミッション達成困難と判断されたことから、こちらも失敗となりました。
同社では今後、原因を究明し三度目の発射に挑戦しているところで、今度は無事に成功を願いたいところですが、一方でこの小型ロケットについては需要も大きく、打ち上げ成功による今後の産業の発展に期待も寄せられています。
一方、発射場のある串本町には、JR西日本・紀勢本線(きのくに線)が走っており、発射場への見学客輸送において、臨時列車を運行するなどの協力体制が構築されているのは、このブログでも打ち上げの度にご紹介してきたところです。
(参考)
JR西日本にとってしても、今後のきのくに線の利用促進にも繋がるこのスペースワン社のロケットですが、今回JR西日本のグループ会社とスペースワン社が資本業務提携を行うこととなり、その繋がりはより強固なものになることが期待できます。
当座は、ロケットの着実な打ち上げをサポートする資金面の支援が中心となりそうですが、順調に打ち上げが進めば、人口減少が進む和歌山県南部・紀南地方の地域活性化、そして利用者の減少に苦しむJR紀勢本線・新宮〜白浜間の利用促進にもつながっていくのではないかと思います。
下記の紀伊民報の記事によりますと、地元・和歌山県の岸本知事は、小型ロケットの打ち上げについて、「2030年代に年間30回打ち上げられることを念頭に、紀南に組立工場を誘致したい」とした一方、「人材確保に課題があるとして『紀南に工業高校をつくる。1学年40人くらいからスタートし、全寮制にして全国から呼ぶ』という構想」を示しています。
(カッコ内は下記記事より引用)
(参考)
紀南に全寮制工業高校を 宇宙産業の人材を育成、和歌山県知事:紀伊民報AGARA|和歌山県のニュースサイト
今後、ロケット関連産業の集積が進めば、人口減少に苦しむ紀南地方の自治体にとっては、一筋では済まないくらいの明るさの光明となることから、是非とも産業や住民の集積に期待したいところであります。
加えて、その集積により紀勢本線・新宮〜白浜間の利用が増えることで、本線区が持続していくことになれば、鉄道ファンにとっても喜ばしいことといえます。
今回の資本業務提携が、その第一歩となることに期待し、今後も引き続き注目していきたいと思ったニュースでありました。
スペースワン株式会社との資本業務提携について 宇宙輸送サービスを通じた、JR西日本グループとの新たな価値創造を目指します :JR西日本
概要は以下のとおりです。
【背景】
・JR西日本グループは、「私たちの志」と「長期ビジョン 2032」を掲げ、その実現に向けて、様々なパートナーと共に新たな挑戦を続け、イノベーションを推進している。
・また、スペースワンは、和歌山県串本町に位置する専用のロケット打上げ射場「スペースポート紀伊」から、2020年代中に年間20機、2030年代に30機の小型ロケット「カイロス」を打上げる宇宙輸送サービスの実現を目指している。
【効果】
・今回の提携では、宇宙輸送サービスが地域の内外にもたらす価値を創出・共有し、地域課題の解決に貢献するとともに、JR 西日本グループの多様な事業との協業を推進し、新たな価値創造を目指す。
詳細は、上記発表資料をご覧ください。
和歌山県串本町では、「スペースワン」社がロケット発射場を建設し、小型ロケットの打ち上げに取り組んでいます。
これまで二機のロケットを発射しましたが、一機目は打ち上げ直後に自立破壊による爆発で失敗、二度目は最初の打ち上げは順調に進んだものの、その後のミッション達成困難と判断されたことから、こちらも失敗となりました。
同社では今後、原因を究明し三度目の発射に挑戦しているところで、今度は無事に成功を願いたいところですが、一方でこの小型ロケットについては需要も大きく、打ち上げ成功による今後の産業の発展に期待も寄せられています。
一方、発射場のある串本町には、JR西日本・紀勢本線(きのくに線)が走っており、発射場への見学客輸送において、臨時列車を運行するなどの協力体制が構築されているのは、このブログでも打ち上げの度にご紹介してきたところです。
(参考)
JR西日本にとってしても、今後のきのくに線の利用促進にも繋がるこのスペースワン社のロケットですが、今回JR西日本のグループ会社とスペースワン社が資本業務提携を行うこととなり、その繋がりはより強固なものになることが期待できます。
当座は、ロケットの着実な打ち上げをサポートする資金面の支援が中心となりそうですが、順調に打ち上げが進めば、人口減少が進む和歌山県南部・紀南地方の地域活性化、そして利用者の減少に苦しむJR紀勢本線・新宮〜白浜間の利用促進にもつながっていくのではないかと思います。
下記の紀伊民報の記事によりますと、地元・和歌山県の岸本知事は、小型ロケットの打ち上げについて、「2030年代に年間30回打ち上げられることを念頭に、紀南に組立工場を誘致したい」とした一方、「人材確保に課題があるとして『紀南に工業高校をつくる。1学年40人くらいからスタートし、全寮制にして全国から呼ぶ』という構想」を示しています。
(カッコ内は下記記事より引用)
(参考)
紀南に全寮制工業高校を 宇宙産業の人材を育成、和歌山県知事:紀伊民報AGARA|和歌山県のニュースサイト
今後、ロケット関連産業の集積が進めば、人口減少に苦しむ紀南地方の自治体にとっては、一筋では済まないくらいの明るさの光明となることから、是非とも産業や住民の集積に期待したいところであります。
加えて、その集積により紀勢本線・新宮〜白浜間の利用が増えることで、本線区が持続していくことになれば、鉄道ファンにとっても喜ばしいことといえます。
今回の資本業務提携が、その第一歩となることに期待し、今後も引き続き注目していきたいと思ったニュースでありました。
▲特急「くろしお」カイロス号。
289系「くろしお」の先頭車に、発射場地元の串本町及び那智勝浦町の「カイロス」のロゴがラッピングされています。
今回の資本業務提携により、JR西日本グループとスペースワンとの連携がより強固になることが見込まれ、その連携が紀勢線・新宮〜白浜間の利用促進に繋がることが期待できます。