阪和線の沿線から

阪和線沿線に住まう管理人による、鉄道やバスなどのブログ。

鉄道(関西地区事業者)

通勤特急「らくラクやまと」下り(奈良→新大阪)を天王寺駅でみる(2025.5.2)一定の利用は確認できたものの…

こちらの記事でJR奈良線「うれしート」の様子をご紹介しましたが、その際JR奈良駅へ向かう途上、天王寺駅で到着した通勤特急「らくラクやまと」の様子を見ることができました。

「らくラクやまと」については、丁度一年前、夕方野新大阪発奈良行きに乗車しました。
当時は、運行間もないことに加え、連休合間の平日であったことから、ほとんど利用者がいない状況でありました。
(参考)
阪和線の沿線から : 通勤特急「らくラクやまと」に乗車する(2024.5.1)


それから一年経過し、今年3月のダイヤ改正では、快速系列車が停車しない八尾・柏原の両駅に新たに停車するなどのテコ入れ策が実施されたこともあり、どの程度定着してきたのか。

今回は朝の時間帯の「らくラクやまと」を見ることで、あれから一年経過して、どの程度利用されているのかを確かめてみることにしました。


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▲「通勤特急 らくラクやまと」と記された、天王寺駅の発車案内

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7時56分に天王寺駅18番のりばに到着した「らくラクやまと」。

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到着時点では、窓側の席が7割程度埋まっている感じ、すなわち乗車率では約3〜4割、といったところでした。
そのうち半数程度が天王寺で降車し、残り半数が大阪または新大阪に向かう模様です。
(注)上記画像は、天王寺駅で降車客が下車した後に撮影しています。

3両編成で定員が約150名で、乗車率が4割として、約60名の利用といったところでしょうか。

もっともこの日は、連休の谷間の平日であることから、普段はもう少し利用者も多いものと思われますが、それを差し引いても惨憺たる利用状況、というわけではなく、むしろ一定の利用がある、といえそうです。

とはいえ、他の大和路線快速列車が乗客を満載にして天王寺駅に到着する様子であることを考えると、もう少し利用があってもいいのではないか、とも思えたりします。

運行当初に比べると利用者も増えてきている、という情報もある一方、8時前に天王寺駅に到着するという朝ラッシュの時間帯にしては、少々物足りない利用状況ではなかろうか、とも思いました。

今回「らくラクやまと」の様子を見た際にアップしたX(Twitter)の投稿に対する意見では、運行当初に比べて利用者は増えている、そして通常の平日はもう少し利用が多いといった一方、相変わらず低調な利用から今後の見直しも考えられる等、様々な意見がありました。
(参考)


今後、この「らくラクやまと」に更なる利用促進策が実施されていくのか、引き続き注目していきたいと思います。

JR奈良線「うれしート」に乗車する(2025.5.2)今年春改正で大幅拡大した様子を見てきました。

JR西日本の有料着席サービス「うれしート」。

221系の転換クロスシートの一部座席を活用し、おおさか東線・大和路線の快速列車の一部で、2023年10月にサービス開始したところ、割安な価格設定と途中駅からの着席機会の確保ができる点などが利用者に受け入れられたこともあり、順次設定線区や列車が拡大されてきたのは、このブログでもご紹介してきたとおりです。
(参考)
阪和線の沿線から : 【JR西日本】大和路線・おおさか東線快速に有料座席サービス「快速 うれしート」導入(2023.10.23〜)
阪和線の沿線から : 【JR西日本(近畿エリア)】2024年3月16日ダイヤ改正実施。有料座席サービス拡大など実施
阪和線の沿線から : 【JR西日本】有料座席サービス「うれしート」大拡大。JR神戸線、奈良線に加え、広島地区でも新規設定(2024.10.5〜)


そして、今年(2025年)3月のダイヤ改正では、JR奈良線(京都〜奈良)において、全ての快速列車(快速、みやこ路快速、区間快速)に「うれしート」が設定されることとなりました。
(参考)
阪和線の沿線から : 【JR西日本(近畿エリア)】2025年3月15日(土)ダイヤ改正実施。万博アクセス「エキスポライナー」に加え、「らくラクやまと」「こうのとり」停車駅拡大等実施


この結果、JR奈良線では平日土休日関係なく、ほぼ1時間に2本程度「うれしート」が設定されることとなりました。

改正前は平日の朝ラッシュ路のみだったことを考えると「大幅拡大」といえるこのJR奈良線「うれしート」。
実際にその様子を見てみようということで、ゴールデンウィークの合間の平日を利用して乗車してみることにしました。



乗車したのは、奈良8:57発の区間快速京都行きでした。
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宇治までは各駅停車であることから、所要時間は約1時間。
本来は観光客の利用も多い「みやこ路快速」、そして特に下り列車の京都駅発車時の取り扱いの様子を見たかったのですが、行程の都合上、今回は奈良発の上り区間快速となります。

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▲奈良駅に停車中の221系区間快速。

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▲「うれしート」のホーム上表示

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▲「うれしート」の特徴である「のれん」。

以前の大和路線「うれしート」の記事でもご紹介したように、扉と通路の目立つ位置にこの「のれん」が掲げられており、一目で「有料エリア」であることが分かるようになっています。


奈良駅を発車した際、「うれしート」に乗車したのは私一人でした。
その後、宇治までの各駅に止まっていきますが、JR小倉から2名「うれしート」に乗車してきました。
宇治からは快速運転となりますが、「うれしート」利用者は、私も含めて3名でありました。

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▲六地蔵〜東福寺間の6号車の様子。
元々この区間快速は、6両編成であるため、輸送力に余裕があることに加え、6号車は終点・京都駅の改札や他線への乗り換えに遠いこともあり、無料エリアであっても悠々座ることができます。

ただ、それでも少なからず利用があったということはニーズがあることの証左といったところでしょうか。
結局京都駅には数分遅れで到着しました。
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▲到着した編成は、折り返しでみやこ路快速奈良行きとなります。

奈良線の場合、うれしートは上り・下り列車ともに最後尾となりますが、京都駅では、下り列車の最後尾が出口や乗り換え通路に近く、常に混雑しています。

そんな中、「うれしート」が最後尾に位置していることで、そもそも気づかずに指定券無しで乗ってしまう乗客(特に訪日外国人旅行者)を、折り返しの合間に多く見かけました。
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▲京都駅で停車中の、みやこ路快速奈良行き。

最後尾が「うれしート」である一方、改札口や乗り換え通路に近いこともあり、「うれしート」に気づかず座ってしまう人を、少なからず見かけました。
「のれん」等で十分周知はしているとは思うのですが、そもそも訪日外国人旅行者はそれに気づいてもいないようですので、更に効果的な案内が必要なのではないか、と感じました。



ともあれ、今年3月のダイヤ改正で大幅に増加したJR奈良線「うれしート」に乗車することができました。

平日の10時前到着の列車で、朝ラッシュが終わった時間帯でもありましたが、それでも少なからず利用があったのは確かでした。
他の時間帯に乗車すれば、もう少し利用者も多いのかな、とも感じました。

一方で、300円で座席確保ができる「うれしート」、JR奈良線のような観光と通勤・通学のどちらの需要も旺盛な線区では、より利用者を開拓できる余地があるのではないか、と素人ながらに感じました。

そのためには、例えば、事前かつ途中区間でも座席が確保できる「うれしート」の魅力の伝え方、そして観光客も利用しやすい指定券販売の仕組みを考えていく必要があると感じました。

一方、「うれしート」利用者が納得して料金を払って利用できるよう、一般客の誤乗を最大限防ぐ案内も必要と感じました。
特に、利用者が多く、かつ乗り換え階段や改札口が「うれしート」設定位置に近い京都発の下り列車での、有料区間であることの周知は、より積極的に実施していく必要があるとも感じています。

ともあれ、今回JR奈良線の様子をご紹介した「うれしート」ですが、今後も他線区の「うれしート」を乗り比べて、当ブログでご紹介していければと思っています。

【きのくに線】新宮白浜間の特急「くろしお」平日1往復増便(2025年11月〜2027年3月予定)

和歌山県の紀南地方をおもなエリアとする「紀伊民報」の報じるところによれば、JR紀勢線(きのくに線)の新宮〜白浜間の沿線自治体やJR西日本、和歌山県、和歌山大学で構成する「新宮白浜区間部会」では、同区間で現在平日(月曜日〜木曜日)5往復運転している特急「くろしお」について、1往復増便して一日6往復(金・土・日・祝と同様)の運転することに取り組む方針を決定したとのことです。

特急「くろしお」増便へ 11月から実証事業、和歌山県:紀伊民報AGARA|和歌山県のニュースサイト

対象となる列車は記事中には具体的に記載されていませんが、時刻表等の情報を総合すれば、現在金・土・日・祝等の運転となっている「くろしお5号」(新大阪9:28発→新宮13:53着)と、「くろしお30号」(新宮13:29発→新大阪17:53着)の1往復であると考えられます。

この「くろしお5号・30号」は、2020年5月の新型コロナウイルス発生による利用者の著しい減少を踏まえて運休となったうちの一往復でありました。
(参考)


その後、2022年6月からは現在の金・土・日・祝の運行となり、現在に至るまでこの運転形態が続いています。
(参考)
北陸新幹線・在来線特急 6月の運転計画のお知らせ:JR西日本

一方、訪日外国人旅行者のその後の回復傾向は続いている一方、きのくに線新宮〜白浜間の輸送密度は935人と、コロナ禍からの回復傾向は続いているものの、コロナ禍前の2019年の輸送密度1,085人にさえもまだ至っていない状況であります。


そんな中、この区間の利用促進を図るため、この部会では増便による実証事業を今年11月から実施するとともに、市町村や県も、バスやタクシーなどの二次交通整備や接続改善、また空港と連携した観光客誘客などに取り組むこととしています。


私自身、時折新宮や紀伊勝浦に「くろしお」で乗車する機会もありますが、白浜以南ではやはり訪日外国人旅行者を数多く見かけ、それは平日では特に顕著となっています。
そういった訪日外国人旅行者を取り込む、という意味では今回の平日運行は、利用増加に繋がる一つの取り組みだと思っています。

一方、減少はしているものの、沿線住民が自らの地域の交通手段として特急「くろしお」を使い続けることも大事ですので、観光客と地元の両方の利用につながる施策を実施していく必要があるかと思います。

この「くろしお」増便、今年11月に実施予定ですので、その際に何かイベント等があるのか、そんなところも気にしながら今後の正式発表を待ちたいな、と思っています。

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▲現在週末等を中心に運行している特急「くろしお」1往復には、この283系「オーシャンアロー」が充当されています。

鉄道ファンには人気の高いこの「オーシャンアロー」ですが、利用促進のためには、撮影するだけではダメで、実際に乗車する必要があります。

この「オーシャンアロー」が末永く、新宮〜白浜間を運行することができるよう、鉄道ファンとしては積極的にこの地域への移動の際に「くろしお」を利用していきたいところです。


【南海電鉄】2027年度に高師浜線で自動運転(GOA2.5)を開始

南海電鉄では、2022年から自動運転(GOA2.5)運用に向けて和歌山港線で走行試験を実施してきましたが、この度2027年度から高師浜線(羽衣〜高師浜間)でGOA2.5自動運転を実施することを発表しました。

2027年度に高師浜線において GOA2.5 自動運転を開始|南海電気鉄道

今後の予定としては、2025年度中に自動運転に必要な地上設備と車両改造のための詳細設定等、2026年度には地上設備の施行及び車両改造を実施するとのことです。

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



高師浜線については、2021年5月より高架化工事のため約3年間運休・バス代行が実施されていましたが、高架化工事に伴う移設が完了し、2024年4月より鉄道による運転が再開されています。
(参考)


一方、冒頭に記したように、同社では和歌山港線で自動運転の走行試験を実施してきましたが、この度安全性等の評価を受けたことから、高師浜線での自動運転を実施することとなりました。

もとより、営業運転における自動運転の実施に際しては、高師浜線は以前からその候補に挙げられていました。
(参考)

上記記事でも記しているように、高師浜線は今やその全線が高架化されており、加えて羽衣〜高師浜間の短距離(1.4km)である上に、同線内の折り返し運行であるように、「踏切が無い」「短距離」「運行体系が単純」という、自動運転を導入する条件としては、南海電鉄の中では最も適している線区、といえるのではないのでしょうか。

昨年の運転再開初日を期に、従前の2200系から2000系に置き換わり、新しいイメージを利用者に与えましたが、2027年度の自動運転には、これまで和歌山港線で走行試験に用いられた8300系が入線するでありましょうか。
自動運転そのものに加え、導入される車両についても注目しておきたいニュースでありました。

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▲2024年4月6日に運行再開した高師浜線。
再開初日は2000系が充当されました。


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▲南海電鉄8300系2両編成。
和歌山港線で走行試験に使用されていたのが、この8300系となります。
果たして自動運転開始時、高師浜線でこの8300系の走る姿が見られるようになるのでありましょうか…




【関連ブログ】
高師浜線の自動運転は2027年度から: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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【アドベンチャーワールド】パンダ4頭が中国に返還へ(2025年6月末頃)「パンダくろしお」の今後も気になるところ

和歌山県白浜町の「アドベンチャーワールド」で暮らしているジャイアントパンダ「良浜」「結浜」「彩浜」「楓浜」4頭全てが、中国四川省の成都ジャイアントパンダ繁育研究基地へと帰国することが、この度同園より発表がありました。



中国への帰国は6月末ごろを予定しているとのことで、帰国後は、国内で飼育されるパンダは上野動物園の2頭のみとなります。



1994年よりパンダ繁殖に取り組んできたアドベンチャーワールドでは、これまでの30年間で合計17頭のパンダが誕生してきました。
もはや「パンダの誕生」が恒例イベントとなるほど、ここ和歌山県に定着してきたパンダですが、4頭全ての帰国発表に、衝撃を受けた方も多かったのではないかと思います。

また、アドベンチャーワールドの地元である白浜町は、温泉とパンダを代表とした観光誘客で成り立っている町でもあることから、その観光の主要コンテンツであるパンダがもう見られなくなれば、同町のみならず、和歌山県全体の観光誘客にとっても大きな影響を受けることは必至でありましょう。

下記報道によれば、アドベンチャーワールドでは繁殖が続けられるよう中国側と協議を進めたいとしており、新たな枠組みでの繁殖研究がスタートすることを願うばかりですが、ともあれ6月下旬以降は、パンダがアドベンチャーワールドで見られなくなることだけは確実であります。
(参考)
和歌山 アドベンチャーワールドのパンダ 4頭すべて中国返還へ | NHK | 和歌山県

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▲2020年10月にアドベンチャーワールドを訪問した際に撮影したパンダの写真。
入園客の近くでパンダを間近で見られるアドベンチャーワールドは、家族連れなどは勿論、パンダの愛好家にとっても「聖地」だったに違いありません。
私のような素人であっても、このような生き生きしたパンダの写真が撮影できたわけですので、それが今後見られなくなるのは、非常に痛いものがあります。




さて、アドベンチャーワールドでパンダが見られなくなると、鉄道ファン的に気になるのは、「パンダくろしお」の去就でありましょうか。

2017年8月から運行開始した「パンダくろしお」。
287系特急型電車の前面をパンダの顔に見立てたそのデザインは、登場直後からそれこそ老若男女の注目の的となりました。
(参考)


そして、「パンダくろしお」第2編成は2019年12月から、第3編成となる「パンダくろしお『サステナブルSmileトレイン』」は2020年7月から運行開始し、現在では原則毎日、いずれかの「パンダくろしお」が阪和線やきのくに線で運行されており、「Smileトレイン」の名の通り、それこそ観光客の笑顔を乗せて運行されています。
(参考)



もはや特急「くろしお」の代名詞となった「パンダくろしお」のモチーフである「パンダ」が、白浜からいなくなることは、「パンダくろしお」に注目する鉄道ファンにとっても寝耳に水のニュースで、将来的には「パンダくろしお」が見納めとなる、という可能性も十分あり得るものと思われます。

一方、今回のパンダ中国帰国を受けての「パンダくろしお」の今後の動向については、現在のところ何も発表されていませんので、しばらくは現状のとおり3編成の「パンダくろしお」が走り続けることだけは確かなようです。

とはいえ、「パンダ」を取り巻く環境が変わることを考えると、「パンダくろしお」についても、未来永劫とは限らない、ということだけは、肝に銘じて、記録や乗車に勤しみたいところです。


このブログをよく読まれている方の中には薄々お気づきの方もおられるかも知れませんが、昨年度から頻繁に和歌山県内の出張で、「くろしお」を利用しています。

その際、時間帯の良い「くろしお1号」(和歌山8:48発)に乗車することが多いのですが、時間帯の良さに加え、「くろしお1号」には原則「パンダくろしお」編成が毎日充当されていることもあって、乗車率の高い日も見受けられる列車となっています。

「くろしお1号」に乗車すると、これから白浜でパンダを見るのが楽しみな乗客も多く見られることから、そういった楽しそうな姿にほっこりするとともに、この「パンダくろしお」が和歌山県の観光誘客や、きのくに線の利用促進に大きな役割を果たしていることを実感してきました。

それだけに、今回の発表には個人的にも衝撃を受けた次第でありますが、ともあれ、「パンダ」がいなくなっても、アドベンチャーワールドにはその他多くの動物が飼育されており、それらを見るのでも十分楽しいものでありますので、引き続き多くの観光客に来ていただくとともに、特急「くろしお」も利用し続けて欲しいな、と感じたニュースでありました。

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▲2017年8月5日、運行開始当日の「パンダくろしお」第1編成を山中渓駅で撮影しました。
初めて実車を見た時には、前面に描かれた「パンダ」のデザインは衝撃を受けました。
(参考)


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▲2020年7月23日、これまた運行開始当日に、和泉鳥取駅で撮影した「パンダくろしお『サステナブルSmileトレイン』」。
他の「パンダくろしお」と異なり、「親子」で描かれているのが特徴です。
(参考)


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▲日置川橋梁を走る「パンダくろしお」


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▲山中渓の桜と「パンダくろしお」も、運行開始後毎シーズン、花見客の注目を集めました。
これからもこういった様子も見ることができるのか、今後の発表に注目したいと思います。


「3・3・SUNフリーきっぷ」19年ぶりの再登場はデジタルきっぷで発売へ【南海・近鉄・名鉄】

かつて、近鉄・南海・名鉄の3社が共同で発売していた「3・3・SUNフリーきっぷ」。
大人1人5,000円でこれら3社の鉄道路線が3日間乗り放題という破格なきっぷで、鉄道ファンの人気を集めていました。

さらに、これら3社のグループであるバスや船舶等の路線も乗り放題な「ワイド3・3・SUNフリーきっぷ」に至っては、奈良交通バスの八木新宮線や南海フェリーにも乗車・乗船できて6,000円と、究極の破格度を有するきっぷとして、今なお語り継がれる商品でありました。

しかし、この「3・3・SUNフリーきっぷ」、2006年を最後に惜しまれながら発売終了となりました。
(参考)


それから19年、今回この「3・3・SUNフリーきっぷ」が復活することが発表されました。
−近鉄・南海・名鉄が連続3日間乗り放題 −「3・3・SUNフリーきっぷ」がデジタルきっぷになって19年ぶりに再登場 | 南海電鉄
― 近鉄・南海・名鉄が連続3 日間乗り放題 ― 「3・3・SUN フリーきっぷ」がデジタルきっぷになって19年ぶりに再登場 〜 連続2 日間利用の商品も発売 〜
―近鉄・南海・名鉄が連続3日間乗り放題―「3・3・SUNフリーきっぷ」がデジタルきっぷになって19年ぶりに再登場〜連続2日間利用の商品も発売〜

19年という時代の変化を反映して、今回の「3・3・SUNフリーきっぷ」はデジタルきっぷとして発売され、QRコードを改札にかざして利用するものとなっています。
そのため、各社のQRコード利用可能なエリア・駅での利用が限定されており、南海電鉄では汐見橋線・多奈川線・高野線:下古沢駅〜極楽橋駅で利用ができず、名鉄では、中部国際空港、名鉄名古屋、金山、東岡崎、神宮前、国府宮、名鉄一宮、新木曽川、笠松、名鉄岐阜、犬山、知多半田、西尾の計13駅でのみ、利用が可能となっています。

また価格も、連続3日間は8,200円、連続2日間は6,200円と、かつての「3・3・SUNフリーきっぷ」より割高になっています。

総じて、かつてよりもおトク度は減っている(逆に以前の方が破格すぎた)のですが、それでもかつてのおトクなきっぷの代名詞でもあった「3・3・SUNフリーきっぷ」が復活したのは、嬉しい限りですし、個人的にも使える機会があれば、是非利用してみたいな、と感じたニュースでありました。

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▲今回復活する「3・3・SUNフリーきっぷ」で訪問可能な各社の終端駅の様子をご紹介します。
(上)南海電気鉄道 関西空港駅
(中)近畿日本鉄道 賢島駅
(下)名古屋鉄道 中部国際空港駅
既に訪問したことのある方も、今回新たな「3・3・SUNフリーきっぷ」で訪問してみるのも面白いかも知れませんね。

阪和線・山中渓の桜(2025.4.5)

このブログで毎年恒例で掲載している阪和線・山中渓の桜の様子。
府内でも有名な桜の名所である一つ、そして鉄道と桜を絡めて撮影できる名所として、この時期には沢山の花見客・撮影客が来訪します。
日頃は山あいの無人駅ですが、一年のうちこの時期だけは大変賑わいます。

今年も、そんな山中渓の桜の様子をご紹介したいと思います。



【287系「くろしおカイロス号」】
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【289系「くろしお」】
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【223系0番台】
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【225系5000番台】
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【225系5100番台】
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また今回は、毎年撮影しているホーム天王寺方だけではなく駅から少し離れた場所でも桜と絡めて撮影してみました。
来年以降、こういった場所での撮影も増やしていきたいな、と思いました。

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今年の桜の開花は、若干遅れ気味だったようで、先週末(3月30日(日))に開催された「山中渓桜まつり」の時には、まだ咲き始めといった状況でした。

今年の見頃は昨日と今日、そして明日あたりでしょうか。
年度末・年度初めの公私共に忙しい時期が続き、「今年は山中渓の桜の撮影は無理かな…」と思ったりしましたが、何とか撮影できました。

来年もまた、このような「山中渓の桜」の様子を当ブログでご紹介できるよう、ブログを続けていきたいと思います。

【相鉄】いずみ中央駅開業35周年記念記念入場券発売。南海電鉄「和泉中央駅」、仙台市交通局「泉中央駅」とのコラボきっぷ(2025.4.4〜)

相模鉄道では、同社いずみ野線の「いずみ中央駅」が開業35周年を迎えることを記念して、「いずみ中央駅開業35周年記念入場券セット」を発売することを発表しました。

いずみ中央駅開業35周年記念券セット発売 | 相鉄グループ
相鉄いずみ野線 いずみ中央駅開業35周年記念「いずみ中央駅開業35周年記念入場券セット」を発売 | 南海電鉄
仙台市交通局 「いずみ中央駅開業 35 周年記念入場券セット」を発売【相模鉄道・南海電気鉄道・仙台市交通局】

概要は以下のとおりです。
【商品内容】
・B型硬券普通入場券
いずみ中央駅(相模鉄道)入場券1枚
和泉中央駅(南海電気鉄道)入場券1枚
泉中央駅(仙台市交通局)記念券1枚

・D型硬券普通入場券
いずみ中央駅(相模鉄道)入場券3枚
和泉中央駅(南海電気鉄道)入場券1枚
泉中央駅(仙台市交通局)記念券1枚

【販売期間・場所】
○いずみ中央駅での発売:
・期間:2025年4月4日(金)〜4月30日(水)

○通信販売:
・期間:
2025年4月4日(金)〜6月30日(月)
・Webサイト:
https://marche.kipputotetsukomono.com/

【販売価格】
1セット1,000円(税込)

【販売数量】
1,500セット(内訳:いずみ中央駅1,000セット、通信販売500セット)

【イメージ】
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(上記発表資料(https://cdn.sotetsu.co.jp/media/2025/pressrelease/pdf/r25-62-g35.pdf)より引用)
詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



相模鉄道の「いずみ中央駅」は、4月4日(金)に開業35周年を迎え、また同駅の駅ナンバリングが「SO35」であることから、35周年記念入場券が発売されることとなりました。

…これだけですと、よくある記念きっぷの発売発表ということですが、今回の発表では、それに加え、同じ読み方をする「和泉中央」駅(南海電鉄)及び「泉中央」(仙台市交通局)とのコラボ入場券セットとして発売されることが特筆、といえるでしょう。

加えて、「いずみ中央」駅は勿論、「和泉中央」「泉中央」の各駅についても、硬券入場券(泉中央駅は記念券)として発売されるのも注目といったところでしょう。
硬券のデザインを見ますと、D型硬券の券面には、南海電鉄「泉北ライナー」の写真もデザインされており、相鉄ファンのみならず、南海電鉄及び泉北線ファンにとっても、ぜひ購入しておきたいきっぷ、といえるでしょう。

以前から三つの「いずみちゅうおう」駅の存在は知ってはいて、「いつか3つの『いずみちゅうおう駅』でコラボができるといいな」と漠然と思っていましたが、まさかそんな、些細な望みのコラボ入場券が発売されるとは、嬉しい気持ちでありますので、是非購入したいと思います。


ところでこの記念入場券ですが、発売は相鉄「いずみ中央」駅及びネット販売のみとなっています。
「和泉中央駅」や「泉中央駅」では発売がありませんので、ご留意ください。

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▲和泉中央駅に停車中の泉北高速鉄道(現・南海電鉄泉北線)9300系。
相鉄とのコラボ入場券セットに、この「和泉中央駅」の入場券もセットされています。

【南海】特急「サザン」新型車両更新を発表(2027年度末〜)

南海電鉄では、本日(2025年3月31日)「グループ中期経営計画2025-2027」を発表しました。
「NANKAI グループ中期経営計画 2025-2027」について|南海電鉄

この中で、公共交通事業のサービス品質向上の取り組みの一つとして、「特急サザンの新型車両更新」が記されていました。
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(上記資料より引用、赤枠は管理人による。)


上記発表によれば、特急サザンの新型車両更新は2027年度末からを予定していますが、これ以上の内容は特に記されていません。

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▲和歌山市駅に停車する特急「サザン」10000系

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▲箱作〜淡輪間を走行する特急「サザン」10000系

特急「サザン」は現在、8両編成のうち4両を「指定席」、残り4両を「自由席」として運行し、指定席車には10000系または12000系、自由席車には7100系(10000系とのセット)、8000系・8300系・9000系(12000系とのセット)で運行されています。

このうち、10000系については、1985年のデビューより40年が経過すること、加えて併結相手の7100系についてはそれ以上の経年が進んでいることから、老朽化が課題となっていました。

一方で、特に泉佐野以南で人口減少に伴う利用者源もあり、今後も引き続き「サザン」の運行体系が維持されるのか、という点についても個人的には懸念を抱いていました。

即ち、現在日中2本/時運行されている「サザン」については、朝と夕方の通勤・通学時間帯に特化した有料着席サービスにするべく、現在の12000系「サザンプレミアム」で運用できる本数に減便し、日中の運行を中止する、というシナリオが現実のものになるのではないか、といったものです。


しかし今回の発表では、「特急サザンを新型車両に更新」とありますので、現状の10000系を新型車両に置き換えるという線が濃厚なのではないか、と思われます。
「サザン」の置き換え開始はあと3年ほど先になりそうですが、それまでの間に色々な内容が発表されることでしょうから、このブログでもそれらの話題について、逐一お届けしたいと思います。

また、現行の10000系+7100系の「サザン」についても、あと3年程度で見納めとなりますので、その姿もしっかり記録していきたいな、と思います。



さようなら「泉北高速鉄道」。合併二日前の泉ケ丘駅をみにいく(2025.3.30)

このブログで幾度となくご紹介してきたとおり、明後日の2025年4月1日(火)をもって、「泉北高速鉄道」は南海電気鉄道と合併し、54年の歴史に幕を閉じることとなります。
長年親しまれてきた「泉北高速鉄道線」の名称も、「南海泉北線」としてスタートすることとなります。

既に昨年末から今年2月にかけて、各駅でみられた「泉北高速鉄道」の様子をご紹介してきましたが、これらのサイン類もその後、ほとんどが南海電鉄の仕様に置き換えられています。

合併まであと二日となった本日(3月30日)、「泉北高速鉄道」としての最後の記録を撮っておこうと、忙しい中、泉ケ丘駅に向かうこととしました。


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▲駅入口の駅名表示も、既に南海電鉄のデザインに置き換えられています。

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▲駅舎外側の駅名表示もこのとおり。

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▲改札口前には、利用者への感謝のメッセージが記されています。

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▲様々な写真を組み合わせて、9300系車両を写し出したタペストリー

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▲感謝メッセージのポスター

券売機まわりを見てみます。
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▲運賃表。
既に当ブログでご紹介したとおり、4月1日に南海線・高野線と泉北線相互間をはじめとした運賃が値下げとなります。
一方で、3月31日までは既存の運賃が適用されますので、この「運賃表」だけは最後まで「泉北高速鉄道」として残ることになります。

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▲「泉北高速鉄道線」の部分をアップしてみます。

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▲入場券を券売機で購入します。
「泉北高速鉄道」と入ったきっぷも、明日限りです。

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▲券売機で購入すると、最後に出てくる「せんぼくん」。
「せんぼくん」自体は4月以降も南海泉北線のキャラクターとして活躍しづけますが、「泉北高速鉄道」としてのクレジット表示が見られるのも、明日までと思われます。

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▲合併を前に、券売機の切り替えが行われていました。
上記画像の券売機は休止中となっていますが、恐らく4月以降の新運賃が準備されたものとなっていることと思われます。
こういった様子が見られるのも、合併直前の一コマ、といえるでしょう。

改札内に入ります。
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▲ホーム方面の階段では、既に南海泉北線のサインに切り替えられていました。

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▲「泉北線」「新運賃」ポスター
新しい路線名、新しい運賃のPRが大々的に行われています。


ホームに降りてみます。
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▲駅名標は既に南海泉北線のデザインに切り替えられています。
一方で、発車案内は泉北高速鉄道のデザインのままとなっており、両社が混在する一枚となっています。

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▲南海泉北線の「泉ケ丘駅」駅名標


ホームに到着する列車を、咲き始めの桜と合わせて撮影してみようと思ったところ、丁度5000系の「泉北線」「新運賃」ラッピング編成が到着しました。
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▲5000系「泉北線」「新運賃」ラッピング編成
欲を言えば、桜がもう少し開花が進み、そしてもう少し明るければ、もっと絵になったのでしょうが、それでもしっかりこの時期の記録として残すことができました。

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▲「泉北線PRラッピング編成」「南海泉北線仕様の番線表示」「開花し始めた桜」を合わせて撮影してみました。

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▲こちらも「泉北高速鉄道線」から「南海泉北線」への過渡期の一枚として撮影してみました。
「旧塗装(水色+青色の帯)の7000系」「泉北高速鉄道デザイン発車案内」「南海泉北線デザインの番線表示」と、色々新旧が入り交じった一枚となっています。

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▲最後に泉北9300系がやってきました。
泉北高速鉄道最後のヘッドマーク掲出も、明日までとなりました。



以上が、合併二日前となった「泉北高速鉄道」の泉ケ丘駅の様子でした。
間もなく「泉北高速鉄道」として終わりを告げるわけですが、案内関係の表示については、既にほとんどが黄緑を基調とした「南海泉北線」に切り替えられていました。
一方で、運賃表は最後まで「泉北高速鉄道」表示ですし、何より「ありがとう泉北高速鉄道」の謝恩メッセージが見られただけでも、思い切って訪問してよかったと感じました。


泉ケ丘駅を選んだ理由としては、私が泉北高速鉄道沿線に住んでいた時の最寄り駅だったからであります。
物心ついた時から、ニュータウンにある自宅最寄り駅から、都心を結ぶ路線として、幾度と乗ってきた「泉北高速鉄道」。
特に高校は泉ケ丘から堺東まで、大学は泉ケ丘から中もずまで利用し、まさに自分の青春時代を過ごした路線といって差し支え無い路線でありました。

それだけ、自分にとっても思い入れのあった路線名であった「泉北高速鉄道線」。
この名称が明日で終わり、明後日からは「南海泉北線」という新しい名称になります。

運賃は値下げとなるものの、名称が変わったからと言ってダイヤが変わるわけでもなければ、車両の塗装が合併先の南海電鉄に統合されるわけでもないので、見た目の変化はそこまで大きくないのかも知れません。

ただ、合併して何年も経てば、かつて「泉北高速鉄道」という会社があったことも、鉄道ファンを除いた多くの人々にとっては記憶の彼方となってしまうのではないかと思います。

だとしても、泉北ニュータウンが造られてから半世紀以上、ニュータウンと都心を結ぶ鉄道として、幾多の人々を運んできた鉄道会社の名前は、記録に名を残し続けることになることには違いありません。
このブログも、後々に残り続ける「記録」の一つとなれば、青春時代の通学でお世話になった「泉北高速鉄道」への恩返しの一つにでもなるのかな、と感じました。


明日でその歴史に終止符を打つ「泉北高速鉄道」に最後の最後の訪問となりました。
次回訪問するときには、「南海泉北線」となっていることでしょうから、その姿も、このブログでご紹介できればと思っています。

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